「ダメだぞ!林檎ちゃんは!圭の彼女なんだから!」
「ん?俺がなにー?」
モグモグと口を動かしながら、圭が近づいてきた。
“圭の彼女”って響きに、少しだけ胸が高鳴った。
「純也が林檎ちゃんのこと狙おうとしてんだよ!」
「だからしてないって」
「そんなの圭が許さねえよな?!な?!」
純也くんの話は一切聞かない男の子。
ちょっとだけ、純也くんが可哀想に見えた。
「あはは、半端な気持ちじゃダメだよー。林檎は大切な俺の幼馴染なんだから」
笑いながら、あたしにとっては残酷な言葉を吐く圭。
…大切な幼馴染、か。
そこはせめて彼女って言ってよ。
大切な幼馴染って、そんなの嬉しくない。

