Bitter chocolate









「お疲れ様!」


長かった試合も終わり、あたしと純也くんは圭の許(もと)に駆け寄った。


「はい、これ。言われてたやつ!」



「おー!ありがとー!」



レモンの蜂蜜漬けを圭に渡す。


味見したときは上手く作れてたと思うけど、みんなそれぞれ味の好みが違うわけで…。


少しドキドキしながら、蜂蜜漬けを食べる圭を見る。



「うん、美味しい!」



圭の笑顔がこっちに向けられ、きゅんっと胸が高鳴った。


すると、わいわいと圭のところにサッカー部のみんなが集まった。


「なに一人で食ってんのー?うわ、美味そう!俺にも!」


「え、ちょ、俺にもくれよ!!」


目の前で奪い合いが始まり、思わず笑みがこぼれた。


…好評みたいで良かった。


ほっと胸を撫で下ろす。



「あ、林檎ちゃんと純也じゃん!応援にきてくれたの?あ、もしかしてこの差し入れ林檎ちゃんから?」



突然、一人に話しかけられ少し戸惑ったけどあたしはこくこくと頷いた。