校門に着くと、圭が誰かと話してるのが見えた。
最初は暗くてよくわからなかったけど、だんだん近づくに連れ、その人影が虹華ちゃんっていうことに気がついた。
何と無く、気づかれないように隠れてしまった。
時々二人の笑い声が聞こえる。
凄く楽しそうだ。
あたしが、圭の本当の彼女なら…今この瞬間、隠れることなく堂々と圭たちの前に出て行けたのになって思う。
仮にでも、付き合えば少しはあたしのこと意識してくれるかもなんて思ってたけど…もしかしたら、今以上に遠い存在になってしまうのかもしれない。
あたしは、仮だから、仮の彼女だから。
圭と虹華ちゃんが付き合えるように協力しなきゃならない。
…そんなの、出来っこないよ。
だって、初日でもう心折れそうだもん。
…ほんと、ずるいね、圭は。
無自覚であたしの心をめちゃくちゃにする。
今だって、こんなめんどくさいことしないで、さっさと告白すれば良いのに。
二人は両思いなのに。
そうすれば、あたしが傷つくことなくこの恋に終わりを告げれたのかもしれないのに。
…なんて、こんなのただの逆ギレ。本当にずるいのは、あたし。
圭に虹華ちゃんも圭のこと好きなんだよって言わなかったあたしが、1番ずるくて卑怯だ。

