Bitter chocolate










放課後になり、あたしは部活に向かった。



もうすぐで発表会なのに、いつまでもタラタラしてられない。



いくら脇役でも、「役」をもらえてる身なんだから。


たった一言のセリフでも、たった一瞬の登場でも、全力でやらないといけない。



自分のセリフのとき、部員のみんなの前でもやっぱり緊張する。


きちんとその役にあった表情が出来ているのかな、とか


声は震えていないかな、とか。


いろいろ考えながらセリフを言っている。



正直、劇を楽しめているのかわからない。


演じる人が楽しくないと、観てる人は楽しめないのに。


そんなあたしに比べて、先輩たちはみんな舞台の上でキラキラと輝いている。


一人一人が、なにも考えずただ純粋に劇を楽しんでいるように見える。



あたしもいつか、そんな風に心から演劇を楽しめる日がくるのかな。