Bitter chocolate








一緒に登校して、付き合ってるアピールってことね…。


「ごめん、急いで準備するね」


あたしはそう言って、着替えをするからと部屋から圭を追い出した。


…大丈夫、大丈夫。

平常心平常心。


もう泣くだけ泣いてきた。昨日もいっぱい泣いた。


今日は圭が何を言おうが動じない。


必死に、“彼女”を演じるんだ。


あたしはそう意気込んで、いそいそと制服に着替えた。


…そういえば、なんか懐かしい夢見た気がするなぁ。

よく、思い出せないけれど。



「お待たせっ!」


部屋から出ると部屋の外に圭の姿はなく、外で待っていたので朝ごはんは食べずにきた。


きちんと戸締りをして、圭の隣に並ぶ。



「あ、あのさ」


歩き始めると、圭があたしに話しかけた。


「んー?」


「手、繋がない?…ほら、その方が妬かせるかなって……」


「あ、うん。いいよ!」


動じない、とは言ったものの好きな人と手を繋ぐのは緊張する。