Bitter chocolate









医者になったら、もちろん寂しい思いもいっぱいさせると思う。


由香が寂しいと感じるなら、きっと俺も寂しいって感じるはず。


…だからこれをつけて、いつでも傍にいるってことも実感したい。



「…ダメ?」


黙り込む由香にそう聞いてやると。


由香は目に涙を溜めながら、再び俺を抱きしめてきた。



「ダメなわけないよ~…っ!私、塁くんと結婚する…っ!」



「うん。いつかちゃんとプロポーズすっから。その日まで一日も外すんじゃねーよ?」



由香の左手の薬指に、ペアリングをつける。


嬉しそうに、それを見つめる由香。



「えへへ…っ、私今、凄い幸せ」



「ん、俺も。…由香のこと、心の底から愛してるからな」



「私はその何倍も何倍も塁くんのこと愛してるよ…っ!」



病気持ちの由香と一緒になるってことは、絶対大変なことも多いわけで。


でも、由香を笑顔に…、幸せにさせることが俺の幸せだから。


なあ、由香。


俺の隣で、一生笑っていてくれよ?






おわり