Bitter chocolate








なんだか、凄く虚しい。



圭は、仮であってもあたしの彼氏ってことになるんだよね。



全然実感は湧かないけれど…。



あたしもほんとの馬鹿かも。



わざわざ自分から傷つくことを望むなんて。



どうなるかなんてわかってるくせに。




「…圭、好きだよ……」



小さく呟いたその声は、誰もいない薄暗い玄関によく響いた。



小さい頃から本当に好きなの。



いつも一緒に過ごして、一緒に笑って、一緒に泣いて。


何をするのにも圭と一緒だった。



年を重ねるに連れ、募っていく好きって気持ち。



募りすぎて爆発しそうなのに。



……なんで。


…なんで虹華ちゃんなんか。



あたしの方がずっと前から好きだった。



圭のことは誰よりも知っている自信がある。



でも、それじゃダメなの?