Bitter chocolate










「…絶対最高の劇になるはずだよ。…根拠はないけど、あたしの大好きな演劇部のみんなだもん。たとえ劇の最中に何かあったとしても…、あたしたちなら大丈夫」



「…」



「やれるはずだよ!」



ちゃんと、みんなの心に届いたかな。


…届いてたらいいな。



「演劇部のみなさんスタンバイお願いしまーす」



司会の人のそんな声が聞こえる。


みんなの顔を見ると、心なしかさっきより明るくなってるような気がした。



「今は、劇を楽しむことだけを考えよう。あたしたちだけにしか出来ない劇にしよう」



そう言って、あたしは右手を前に出した。


それを合図に、次々と乗せられる手。



「最っっ高の劇にしよう!」



「おーっ!!」



高く高く上に手を突き上げる。


きっと成功する。


…ブザーがなり、司会が入り…今、あたしたちの劇が始まった。