「…とにかく大丈夫なんだよ、俺に任せとけって」
だから何が大丈夫なのか。
その言葉が途中まで出かかったけど、あたしは言うのをやめた。
…何が大丈夫なのか、そんなのわかんないけど。
わかんないけど、今どうすることも出来ないあたしはその塁の言葉に頼るしかなかった。
…縋るしか、なかったんだ。
「…そういや、俺らの衣装って予備とかあんの?」
「え?あ、うん。…確か、代役用のでもう一枚あると思うけど…。それがどうかしたの?」
「…いや、それならカレーうどんの汁こぼしても平気だなって思っただけ」
「…もしこぼしたらカレーうどんの汁だらけの衣装で由香さんのところ連れてくからね」
「うわ、それは勘弁」
何気のない会話に、笑みがこぼれる。
…文化祭まで、つらいことは忘れよう。
終わってから、また少しずつ考えて解決していけばいいんだ。
…今あたしは、役に集中することだけを考える。
…そう、ただ、それだけ。

