Bitter chocolate









「え…?」



あたしから一気に離れた床と、純也くんを交互に見る。



「え、え?」



混乱するあたしを持ち上げたまま、純也くんは特に何も言わずスタスタと歩き出した。


…あ、あたしお姫様抱っこされてる…?


漫画などで何回も見てきたお姫様抱っこ。


少し憧れを抱きながらも、この先されることは一生ないんだろうなぁって諦めていた。



…で、でもまさかされる日がくるなんて…!



嬉しいけど、あたし最近太っちゃったからやっぱり抵抗あるよー…。




「あ、あの…重いでしょっ?」



「全然。むしろ軽過ぎだよ。ちゃんとご飯食べてる?」



「食べてるけどっ、でも、あたし最近体重増えちゃって…」



何とか降りようと、足をばたつかせる。



「暴れたらパンツ見えるよ?」



その一言で、ぴたりと動きが止まるあたし。