Bitter chocolate








放課後になり、純也くんのクラスに向かうあたし。



どうやって呼び出そうか躊躇っていると、後ろからとんとんっと肩を叩かれた。



「林檎ちゃん?どうしたのー?」



振り向くと、そこには虹華ちゃんが立っていた。


そういえば、ここ圭のクラスでもあったな…。



今思い出し、見事なほどに移り変わった気持ちに思わず笑ってしまう。



「あ、もしかして純也くんに用事~?圭くん呼び出したら気づいてくれるかも!」



そう言って、虹華ちゃんは何一つ躊躇うことなく圭の名前を呼んだ。


まだまばらに残ってる人が一斉に虹華ちゃんを見る。


虹華ちゃんはそんな視線なんかお構いなしって感じで、笑顔で圭に手を振っている。



…すごいなぁ。あたしにはこんな勇気ないや…。



圭が嬉しそうに虹華ちゃんの元に来る。


ふと純也くんを見ると、ぱちっと目が合った。


あ…気づいてくれたかな…?


そう思い、純也くんの名前を呼ぼうとした。


…けど、ふっと目を逸らされてしまった。


それから、何事もなかったように自分の机で携帯をいじっている純也くん。



「え…」


思わず、そんな声が漏れた。