好きならそれでいい。
きっとこの気持ちは誰にだって止めることが出来ない。
…もちろん、あたし自身にも。
「林檎」
「ん?」
「さっき言うの忘れてたけど、由香さここの学校の文化祭来れることになってんだよね」
「え?!そうなの?!」
「特別に許可出されたらしいんだ」
じゃあ、あたしも由香さんに会えるかもってこと…?
それは楽しみだなぁ。
「…でさ、俺に提案があるんだけど」
「提案?」
塁が、意味深な笑みを浮かべながらあたしにそう言った。
「お前の恋も、俺が叶えてやるよ」
「え…?」
「高校生活最後の文化祭さ、パーッと青春してみねぇ?」
塁は、困惑するあたしにその提案を話し始めた。