「…俺、その言葉にすげー救われた。何も行動を起こしてないのに、最初から出来ないって決め付けるのって誰のためにもならないって林檎が教えてくれたんだよ」
「…記憶が曖昧だ……」
言ったような気もするし、言わなかったような気もする。
…でも、きっとその言葉は当時の自分に言っていたことでもあるんだろうな。
「林檎のおかげで、俺今由香と幸せになれてるんだよ。不安なことも、つらいこともいっぱいあったけど、何とか二人で乗り越えられてるし…。由香の両親にだって、認められたしな」
…親公認カップルなんだ…。凄いなぁ。
小さな病気でも、少しのことですぐ悪化して死んでしまうこともある。
きっと、由香さんは何度も生死を彷徨ってきたんだろうな。
…でも、そのたびに大好きな人…塁のために生きたいって願って病気を乗り越えていくんだろう。
想い想われてる塁と由香さんは、きっとこれからも離れることはないんだと思う。
二人が出会ったのは、運命。
塁は由香さんの王子様になり…、由香さんは塁のお姫様になった。
王子様はこれからもずっとお姫様を支え、幸せにしなければいけない義務がある。
お互い強く惹かれ合っているなら、尚更。
…それにしても、あたしはあんまり詳しく覚えてないけど、あたしの言葉で誰かが幸せになってくれてるのってこんなに嬉しいことなんだ…。
…ちょっと照れくさいけど。

