部活にも行かず、勝ち組塁くんの話を聞いている負け組みのあたし。
新手のいじめって聞きたくなるくらいに、心がえぐられていくよ…。
「…だってあんな毎日会ってたのに急に会えない日が続くとかやっぱ」
「ストップ!」
「は?」
「あたしに惚気聞かせて心をえぐらせるっていう魂胆?」
塁の話を途中で遮り、真顔で聞くあたし。
怪訝そうな顔をした後、塁はぷぷっと笑った。
「あ~ごめんごめん。独り身の林檎ちゃんには楽しい話に聞こえなかったね」
あたしを馬鹿にするような顔で見てきた塁に、結構マジなほうで殴ろうかなって思った。
でもその気持ちを、深く深呼吸をして抑える。
今の状態だったら一発じゃ済まなかったよ…。危ない危ない。
よし、これ以上塁の惚気を聞く気にもなれないし…、話を終わらせよう!
「もう話は終わり?あ、惚気はいらないから」
「…いや、これからが本題」
「えっ」
今までのは全部前フリ?!
惚気が本題ってことはさすがにないよね…?

