彼女との惚気話?
…なんて、それはないよね。
ていうか、彼女がいたこと自体が驚きなんだけど。
「前に、演劇部入る理由聞かれた時答えなかったじゃん?それ、今答えるわ」
塁はそう言うと、ポケットから携帯を取り出しあたしに写真を見せてきた。
「これ、俺の彼女」
「へえ…。可愛いじゃん!」
写真には、黒いロングヘアの女の子がすごく楽しそうに笑っている姿が写っていた。
普通に美少女に分類される女の子。
…あれ?この子…。
「…ここ、病院だよね?」
この子が写っている場所は、どうみても病院だった。
よくよく見ると、点滴のようなものも見える。
「由香(ゆか)はさ、小さい頃から体が弱かったんだ。入院退院何度も繰り返してて。俺が出会ったのも病院だしな」
「そう、なんだ…」
塁もどこか悪いのかな…?
見た感じ、どこも悪いようには見えないけどな。
「まあそれでいろいろあって付き合うことになったんだけど…。由香さ、外の世界のこと何も知らねえんだ。退院って行っても家からは滅多に出られねえからさ」
悲しそうに…でも、どこか愛おしそうに塁は話した。

