昼休みも終わっちゃえば大変だし、そろそろ泣き止んでくれないと…。
…あっそうだ!
ぱっと閃き、あたしは虹華ちゃんから離れて窓の方へ向かった。
カラカラと、窓を開ける。
外では、サッカーをやっている圭の姿が見える。
丁度死角で校庭からは見えないこの教室。
あたしは、スウっと息を吸い込んだ。
「けーいーっ!!!!!」
ありったけの声で、そう叫ぶ。
あたしの声が聞こえたのか、圭は不思議そうな顔できょろきょろと辺りを見回していた。
「こーこーだーよー!!うーえー!!」
普段大声なんて滅多にださないから、喉が痛くなってきた。
でもそんなのお構いナシに叫ぶ。
圭はやっとあたしだと気づいたようで、あたしたちがいる空き教室の真下まできた。
「林檎?どうしたのーっ?」
「圭くんの可愛い彼女さんが泣き止まないのであやしてあげてください!」
「え?虹華泣いてるの?」
「めっちゃ泣いてるよーっ!」
「なんで?!」
「さあ?圭のせいじゃない?」
なんて、少しの冗談で言ったのに圭は本気にして焦りだした。
…でも、これも想定内。
「すぐ行く!」
そう言って、圭が走り出しのを確認し、あたしはカラカラと窓を閉めた。

