いつも笑顔の虹華ちゃん。
その裏には、過去のつらい出来事が関わっていて。
今、目の前で泣いている彼女は誰かが支えてあげないとすぐに壊れてしまいそうなほど儚く、弱々しかった。
「…そんなに泣いたら、目腫れちゃうよ?」
あたしは近づき、虹華ちゃんにハンカチを差し出す。
「…わかるよ、その気持ち。圭ってさ、鈍感なくせに変な所で頼りになるよね。あたしだって、それに何度救われたことか…」
今回のことも、何も悪いのは虹華ちゃんじゃない。
彼女がいると知っておきながら、今まで通り圭と仲良くしてきたあたしにも非がある。
幼馴染だからって、何もかも許されるわけじゃない。
…だからあたしも、謝らなくちゃ。
「虹華ちゃん…、ごめんなさい!あたしも今回はダメだった。虹華ちゃんの気持ち考えないで、自分勝手に行動して、ほんとにごめんね」
90°、ちゃんと腰を曲げて謝る。
虹華ちゃんはハンカチで涙を拭いながら、あわあわと慌てだした。
「ち、違うよぉ!林檎ちゃんは悪くないよ!私がほんとに悪いの…!」
「ううん。あたしも悪いよ」
「私だよ!」
「あたしも…って、何こんなに言い争ってるんだろうね」
「あ…」
「今回は、お互い様ってことにしよう?ね?仲直り!」
そう言って、虹華ちゃんの手をぎゅって握ると虹華ちゃんはふにゃりと嬉しそうに笑った後、泣き出した。

