Bitter chocolate









なんか、怒りすらこみ上げてこないな…。


ただただ悲しさだけが胸を支配する。


あたしが今まで見てた虹華ちゃんは何だったの?


全てあたしが創りあげた思い込みだっていうの…?


頭の中が、いっぱいの疑問で埋め尽くされる。


その時、また保健室に誰か入ってきたみたいだった。


さっき純也くんが開けたカーテンは開きっぱなしで、その人物がすぐわかった。



「…圭」



「林檎?怪我したって聞いたんだけど…。大丈夫なの?」


圭が近づいてくる。


「あ、うん。全然だいじょ…」


「林檎は突き落とされたんだよ」



あたしの言葉を遮り、優香が急にそんなことを言い出した。


圭が驚いた様子で優香を見る。



「え?誰に?いつ?」


「…や、待って…!優香、だめ…っ」


「今日の昼休みに、あなたの彼女に突き落とされたの」


「え…?」



あたしの言葉を無視して、優香はついに言ってしまった。