Bitter chocolate









「んーっ、涼しい…」


日が全く当たらず、風通しの良い裏庭は夏に行くとめちゃくちゃ涼しく感じる。


あたしの学校はクーラーがないため、学校内はものすごーく暑い。


近々クーラーをつけますって校長が言ってるのを三年間ずっと聞いてきたけど、一切工事も行われないからきっとつける気はないんだと思う。


熱中症で誰か倒れたらどうするんだか…。


汚れるの承知で、ぼふっと芝生の上に寝転がった。


ひんやりしている芝生が、また涼しい。


体中の熱がさーっと引いていくような感じがした。



「…あれ、先約がきてる」


ん…?


突然、あたしに重なる黒い人影。


逆光で、寝転がったままだと顔がよく見えなかったから起き上がる。



「じゅ、純也くん?!」


「やっほー」



ひらひらと笑いながら手をふる純也くん。


なんか、久しぶりだからかな…。


鼓動の動きがどんどん早くなってる気が…。