「んーっ。優香助けて…」



朝、あたしは圭とのことを大好きな親友、田辺優香(たなべゆうか)に相談していた。



教室の中はもうほとんどの生徒が来ていて、もちろん…虹華ちゃんもいる。




「助けてって言われても…。つーか、圭くんの鈍感さには呆れるね。告白したら?」



やれやれ、と言った表情であたしをみる優香。



そんな優香に対し、あたしはふるふると首を横に振る。




「告白なんて出来ないよ…。あたしが今告白したら、きっと圭はあたしから離れてく…。今の関係から進展したい反面、今の関係を壊したくない…」



「はぁ…。うじうじウジ虫」



こつん、と優香に頭を小突かれた。



だって仕方ないじゃん。



圭はあたしのことを幼馴染としか見ていない。



あたしが告白したら圭はあたしのことを意識し始めると思う。



でも圭は優しいから、あたしをフるとき傷ついた顔して罪悪感でいっぱいになりながらフるに決まってる。



そうなるくらいなら、今まで通り見つめてるだけで……全然大丈夫…。