Bitter chocolate









今までかけた時間は何だったんだって思うほどに、すんなりと決まった劇。


けれど、これからがまた大変な役決め。


やりたい役が被った場合は、じゃんけんや話し合いになる。


出来ればみんなそれぞれ違う役をやってほしいけど…、そんな簡単にはいかないんだよなぁ…。



黒板に、白雪姫に出てくる人物を書いていく。


スラスラと書けるのは、小さい頃に飽きるほど読んできたおかげ。


大好きなお話を自分たちで演じれるって、凄い楽しみ。



「えっと…、じゃあまず主人公から…!やりたい人いますかー?」



たずねると、途端にざわつく教室。


これも、毎年恒例だ。


去年も、めちゃくちゃざわつきまくって藍田先輩に怒られたっけな…。


なんて思いながら教室を見渡すけど、立候補者は誰もいない。


「じゃ、じゃあ…王子役は…」


「俺、俺やる」


あたしの言葉にかぶせてきたのは塁。


…え、意外だ。


木の役とか目立たないの選ぶかと思ってたのに…。