存分に見た目を楽しんだところで、ぱくっと一口。
たちまち、口の中いっぱいに広がる甘いチョコの味。
冷たいアイスクリームが、チョコソースとマッチしていてびっくりするくらい美味しかった。
確かにこれなら、何個でも食べれるかもしれない。
「一口もーらいっ」
美味しさに感動していると、優香はスプーンであたしのパフェをひょいっとすくった。
ハッとして、お返しにあたしも優香のパフェを一口もらう。
チョコパフェと違って、イチゴソースはすごく甘酸っぱい。
でも、バニラアイスにそれが恐ろしいくらい合っていて。
このカフェのパフェが人気な理由も分かった気がする。
パクパクと食べ進めていくと、急に味が変わった。
甘いパフェから、ほろ苦いパフェになったのがわかった。
「あ、すごい…。下のほう、味替えてあるんだ…。これ、ビターチョコレートだ。…これなら飽きないで食べていけるかも」
少しのほろ苦さがくせになりそうなビターチョコレート。
大人のチョコレートは、あたしにはまだ早かったようで。
美味しかったけど、ちょっと苦すぎるかな、なんて思ってしまった。
それから再びダブルデートの話に戻ることなく、あたしたちはカフェを後にした。
「…いやー、美味しかったね」
「そうだね…」
しみじみと言う。
行けることなら、また行きたいなぁ。
一つも星のない空を見上げて、あたしは口の中に残ったほろ苦い味をもみ消すように途中自販機で買ったミルクティを飲み干した。

