「え、ダブルデート?!」


「もう!だから声大きいってば!」


放課後、とあるカフェ。


あたしは、優香と一緒にパフェを食べにこのカフェへ来ていた。


最近オープンしたこのオシャレなカフェは、大きなパフェが大人気で。


あたしと優香は学校が終わると、全速力で走って何とか入ることが出来た。


窓際の、二人組の席でズズズとオレンジジュースを飲む。



「ダブルデートって、誰と誰で?」


「…あたしと、圭と…、虹華ちゃんと純也くん…」


「だろうね」



優香はふっと鼻で笑って、あたしの顔を見る。


つい先日、圭にダブルデートをしようって誘われた。

でもそれはもちろん、あたしと圭のためじゃなく、圭と虹華ちゃんの仲を縮ませるためだ。


最初は驚いたものの…、圭に頼まれたら反対することも出来ず…、今週の日曜日に4人で映画に行くことになった。



「あんたはほんと懲りないよねー」


「うっ…」


「そんなメンツのダブルデート、どうなるかなんて予想ついてんじゃん」


優香の言葉が、ぐさぐさっと刺さる。