異次元の王子と癒しの姫君



私もクラウド王子が下ろしてくれるのを待っていたのに。

「ナナミはオレが連れて帰る」


クラウド王子を見上げる。
私を見下ろして「宮殿に帰るぞ」そうクラウド王子が言った瞬間に視界は変わり宮殿の私の部屋の中に戻っていた。

視界が変わる寸前「待って下さい!」というセドラさんの声が聞こえたけど直ぐに何の音も聞こえなくなりそのままベッドに運ばれてそっと下ろされた。

「私の靴……」


さっき薬草を塗ってもらった時に履いていた靴は脱がされたままで向こうに置いてきてしまった。


履いていた靴はこの世界に来てからしばらくしてセドラさんが連れて来た靴職人が作ってくれたもの。
クローゼットにある幾つもの可愛い系なワンピースに私の履いていた靴は合わないからと……。


出来上がった靴は赤色でリボンが付いていて可愛いなって一目で気に入ったのに……。