異次元の王子と癒しの姫君



七海が目を開けると洋風な建物の中にいた。
部屋の窓から赤と黄色にピンク色のバラの花の庭園が見える。


ここって天国かなぁ……。


それで、私はやっぱり死んじゃったんだ……きっとそういう事なんだ。



もう、みんなに会えない。

お母さんにお父さん、お兄ちゃんに亜子みんなに会えないなんてやだよぉ……。

周りには誰もいないし……。


「グスン、もう、いやだぁ……」


心細くなって膝を抱えて泣いていると。


複数の足音が聞こえて来た。