異次元の王子と癒しの姫君



「ここでは当たり前の事なのかもしれないけど私が住んでいる世界ではそういう力を持ってる人なんていなかった。
お話しの中ではあったけどね……。
だからすごい事なのっ」



「そんなに気に入ったなら帰りも馬車には乗らずに帰ってもいいぞ。本当は街のことも知ってほしくて西の丘に誘ったんだけどな」


「街?」


「ナナミの世界とは違うかもしれないけどな。
街には大勢の人が住んでいるしいろいろなお店もある。
この機会に見ておくのもいいだろう?」



お店かぁ……亜子と学校帰りにアイスクリームショップとか雑貨を見に行った事を思い出した。


「ナナミ?どうした?」



「……思い出しちゃって」


「何を思い出したんだ?」



「うん……友達の事を思い出しちゃったんだ。
亜子は元気かなぁ。今頃なにしてんだろう……」