異次元の王子と癒しの姫君



「うん大丈夫いつでも出掛けられるよ。
でも本当に私も一緒に行っていいの?
ここから出るなって言ってたでしょ?」


心配になって訊くとクラウドは軽く咳払いして視線を反らせてぼそっと何か言った。


「えっ?」


「だから外出禁止はとく。
あれから何日もずっとこの部屋に閉じこもっていたんだろ?」


「だってあなたが言ったんじゃない。
この部屋から出るなって」


「ナナミがオレの言いつけを守って何日も閉じこもるとは思ってなかった。
それにこの間はきつく言い過ぎた悪かったな」


クラウド王子の予想もしてなかった言葉に驚いた。


「……まぁ、今日は天気が良いしたまには一緒に出掛けるのもいいかと思ってさ」



クラウド王子が気にかけてくれたのがうれしい。



「さっき窓から外を見たらね青空が見えて外に出たら気持ちよさそうって思ったんだ。
クラウド王子が誘ってくれてうれしい」


そう正直な気持ちを言うと驚いた顔で私を見てその後口元がほころんだ。
えっ?と思った時にはいつもの顔に戻っていて私はクラウドの腕の中にいた。