異次元の王子と癒しの姫君



「クラウド様は天気がいいから西の丘に行くと言ってました。もちろんナナミ様も一緒です」


「えっ、西の丘……?」


「凄く見晴らしの良い小高い丘でとにかく行ってみれば分かります。
ナナミ様もきっと気に入りますよ」



ナナミはしばらくしたらクラウド王子が呼びに来るって言っていたとリマさんから聞いて直ぐに支度を始めた。


宮殿から出るなんて久しぶりなんだかウキウキして来ちゃった。



鏡の中に写る自分におかしい所はないか確認する変わってしまった髪や目の色も今は馴れた。

「ナナミ、支度は出来たか?」


部屋の入り口に近い場所にクラウド王子が腕を組んで立っていた。