異次元の王子と癒しの姫君



「ナナミ……あんな心臓に悪い想いを二度とさせるな」


「うん気をつけるね、きゃあっ!?」



「……もう、あんな想いはーーーーーー」



気が付いたらクラウド王子の腕の中で抱きしめられてた。
強い力でギュウッと抱きしめたクラウド王子は何か言っていたけど良く聞こえなかった。


「クラウド王子?……苦しいよ……」


「……悪い」


クラウド王子は私から腕を外し離れた。


「……セドラ、リマを今まで通りナナミの付き人に戻せ」


「はい、仰せの通りに」

「話しがリマの事だけならもう行くが?」



「あっ、うん」


クラウド王子はセドラさんと出て行った。
なんか胸の辺りがキュウッてなって変だよ……。
私どうしちゃったんだろう。