異次元の王子と癒しの姫君


「ナナミ様早く行きましょう」

「リマさんちょっと待ってよっ」


リマさんに引っ張られて連れて来られたのはそこから外が見渡せるバルコニーのような所だった。ここなら離れてるしちょっと見るぐらいなら平気そう。
大勢の兵士の中にセドラさんやクラウド王子もいた。


「本当、良く見えるね」


「どうかセドラ様やクラウド様には内緒にしてて下さいね。
こっそり見ていたなんて恥ずかしいですから」


「うん2人には内緒ね」

私達は見つからないようにそっと下の方を覗いた。


「あっ!
ウソ、当たってない・・・・・・?」


確かに対峙している兵士の剣がクラウド王子を突いたように見えたのに……。


「防御の呪文を使ったんです」

「防御?
その呪文で剣に当たらないように防いだって事?」