異次元の王子と癒しの姫君



さっきまで興味しんしんで聞いていたナナミが黙りこみ何かを考えている事にリマは気付いた。


「ナナミ様どうかしました?」


「……ディアナさんの代わりなんて私には無理だって考えてたんだ。
私には癒しの力なんてないし……ちょっとそういうの怖いし」



「ディアナ様から聞いた話しですが暴走は感情と関係あるようで……でもクラウド王子様はいつも冷静な方のようですし平和になってからは王族のかたの暴走はめったにないみたいだから大丈夫だと思います。多分、ディアナ様が行方不明だと解ると国民が動揺するしふせておきたいのとナナミ様が……」

良く聞こえなかった。


「えっ?
もう一回言って?」

「すみません。
今のは私の勝手な考えだから忘れて下さい」


「リマさん……?」