異次元の王子と癒しの姫君



「不公平ですか?」

リマは首を傾げナナミを見た。


「そう思ったことはない?」

「いいえ、王族やマクナル一族にチカラがあるから国や私たちは守られてるんだって皆は思ってると思います。今は国同士の争いはないけどその前には幾つかの隣国と争いがあったんです。王族とマクナル一族のチカラのおかげであまり犠牲者を出さずに解決できたんです」


「今は平和ってこと?だったら安心だよね」


「そうですね。近隣国とは友好的だし今は平和です」


「この国の王族やセドラさん達のことはなんとなく解ってきたけどそれとディアナさんの事は関係あるの?」


リマはあるんですと応えた。

「ディアナ様は赤い瞳を持ち癒しの姫として生まれて来た癒しの姫は特別なんです。
王族に生まれるのは何故か昔から男子だけ、どうしてか解りませんが持っているチカラが関係しているのかもしれません。
そのチカラは強いものでそれが闇のチカラになってしまうと暴走することもあるとか。
それは一国を滅ぼしてしまう程のチカラだそうです。それを宥めるために癒しの姫君の存在があると聞いてます」