異次元の王子と癒しの姫君


私が思ったのとはちょっと話しが違ったみたい。
赤い瞳……癒しの姫ってファンタジーの世界に迷い込んだみたいってか、ここは異世界なんだから本当に入り込んじゃってるんだった。


「ディアナさんには特別な力があったりするの?」


「特別と言えばそうだと思います。
まずはこの国の事を先にお話ししてもいいですか?」

「うん、お願い」

「この国の王家の人達は皆、強い力を持って生まれて来ます。
その力を持っているのは王家の人間と王家を守る為に昔から使えてきたマクナル一族。
私達、一般の者にはそういう力はありません」


強い力……。
あっ、そういえば!

「この間ね、クラウド王子といた時にね一瞬でこの部屋から外に出たんだけど……」