「このフルーツケーキすっごく美味しい!」


「ナナミ様が気に入ってくれて良かったです」


「それで、ディアナさんの事なんだけど……」

「あぁ、そうでしたね。
ディアナ様と私は小さい頃は姉妹のように育ちました。
年は私が2つ上であの頃はいつも2人で一緒に遊んでいて本当の妹だとずっと思っていたんです。
でもある日、妹を迎えに王家の使いのものが家にやって来てクラウド王子の婚約者として王宮に入るようにと言われたんです」


あっ!前に読んだ小説なんかで似たような事が書かれてあったっけ。たしか……王族が父親って事が解ってそれで他国の王子と政略結婚するみたいな話しだった……。


「妹は赤い瞳をしていたから……赤い瞳を持って生まれて来るのは特別で癒しの姫の証なんです」