異次元の王子と癒しの姫君




トクンットクンットクンッ……。


クラウド王子の心臓の音が聞こえて来ていつの間にか涙は止まってた。



何でかなぁ……。
抱きしめられた腕の中はあったかくて安心できた。


前にもこうやって抱きしめられたような気がする。
変な感じ……。



「ナナミ一緒に来い」


「えっ!?」


体が浮かんだと思ったらクラウド王子は私を抱き上げた。


「心配するな。
行くぞ。
セドラ付いてこい!」


クラウド王子が何かを呟き視界が変わったのは一瞬の事だった。