異次元の王子と癒しの姫君


セドラはクラウドを庇うように立ち柄に手をかけてはいるがまだ剣を抜いてはいない。


「下がれセドラっ、手を出すな」

「従えません」

「どけっ」


前に出ようとするクラウドを制したセドラは言うことをきく気はないようだ。
第一王子の護衛を勤める者なら当然の行動、これ以上クラウドに何かをしようとするなら見逃さないというセドラの意志が伝わったナナミはショックを受けた。


今までクラウドの婚約者として接していたセドラではない。その態度はまるで敵を前にしたときのように隙がない。

「これは違う、違うの!クラウドを傷つけるつもりなんて信じてっ」


「信じろと言うなら今直ぐにその剣をおろして下さい」

厳しい視線はそのままのセドラにナナミは途方にくれる。
本当なら今頃クラウドと結婚式を挙げていたはずなのに……悪夢なら早く覚めてほしい。