異次元の王子と癒しの姫君


クラウドが目の前にいる。
愛しい……でも頭の中で殺せと誰かが命じる。
大好きな人なのにどうして殺さないといけないの?
矛盾してる。


ナナミは一瞬戸惑った。何かがおかしいと思うのに自由に躰を動かせない。
剣を持った右手は勝手にクラウドに向けて動いていた。




《やめて!!》


頭の中で響いたディアナの声にハッと我に返ると自分が剣を持ちクラウドに向けていた事にやっと意識が向く。
目の前のクラウドは無防備に立っていた。


何でこんなものを……。
殺せと命令する声から解放されたナナミは呆然としながら自分が持っている剣に目を向けた。


何これ、どうなってるの……?



「ディアナ様、何をしているのですかっ。クラウド様お下がりください」

セドラさん……。