異次元の王子と癒しの姫君


「お父さん……お母さん……」


ディアナの記憶が……あの日の二人との別れの記憶が鮮明になる。
迎えに来た馬車に乗り王宮に向かう時の不安や本当は行きたくなかった想いまで溢れそうになった。
二人は私の本当の親じゃない、なんてそぶりを一度も見せたことはない。
リマと同様に育ててもらったと記憶している。


自分が癒しの姫だと解ってから初めて聞かされた自身の生い立ちはショックだったけど、これからも離れていてもずっとディアナは自分達の娘だと言ってくれた。


「ディアナ元気そうで安心した」


「お父さん達も元気そうで良かった。
今日はお店の方は大丈夫なのそろそろ開店の時間じゃない?」

「娘の結婚式よ。お店は閉めてきたわ」

「でも今までお客さんが困るといけないからって年に2、3度しか休んだ事はないじゃない」