異次元の王子と癒しの姫君


「クラウドこっちを見てる人達増えてる。恥ずかしいしムリ……」


「そうか」


たしかにこれだけ人がいれば……。


「ナナミ顔を上げて」


俯いてしまったナナミに声をかけるとゆっくりと顔を上げてこっちを向いた。
右手にスプーンを持つと口に運ぶ。


別に甘いスイーツは嫌いではない。
ナナミ達が食べているような冷たいスイーツだって王宮で時々食べる。
ただ甘いものって気分ではないから頼まなかっただけだ。


「本当だ美味しいな」

「そうでしょうこのフルーツソースと一緒に食べてみてもっと美味しいよ……えっ」


「ナナミの後でもう一度貰う」


「クラウド?」


「食べたいって顔してる」


「待ってるクラウドが食べたら返してくれるでしょ?」

「いいからほら」

暫く困惑していたナナミにアイスをのせたスプーンを近づけると表情は一転し頬をゆるめた。