異次元の王子と癒しの姫君



「われわれを脅すなど……」


「ずっと、こんなんだとたまらないな……ボクが王座についたらあの王は何とかしないといけないね……ムハトこの間の件はどうなった?調査結果は?」


「はい、調べさせたのですが……怪しい者はこの東の宮殿にはいないようです」


「だったらボクの思い過ごしってことになるね。
だけど……やっぱり用心はした方がいいかな。
ボクはこれから手紙を書く、ムハトはそれをどこにも漏れることなく確実にあの王に届けてくれる?」


「分かりました。充分に気を付けます」


アデルは手紙を書き終わると封蝋し相手にアデル王子だと分かるように印を押した。


「ムハト頼んだよ」


「お任せください」