「アデル様?」


「覚えてないの?この間、王と王妃がどこに出かけたのか」


「あっ……もしかしてあの者の存在がバレた……?」


「それは分からないけど動くときは気を付けないと……この間から変に思っていたんだ。ボクが王都を出た日こっちの行動が兄上に筒抜けだった」



「そうでしたね。あの日めずらしくクラウド様はこの東の宮殿に来てアデル様と話されました」


「どう考えても変だよ。今までほとんど自分からボクに会いになんて来なかったのにあの日は来た。
ねぇムハト、ひょっとしてボクたち監視されているとか……」



「まさか……そんなはずは……調べて見ます」




二日後


「アデル様、手紙が……」


「ムハト、しばらく人払いを」



「分かりました」