異次元の王子と癒しの姫君



「婚儀の話しは進めるぞ。わかったな?」

ナナミは頷く。

「クラウド」

「何だ?この後に及んで結婚は嫌だとか言う気か」

「違うっ、クラウドと結婚するのはイヤじゃない。
ただ……急に言われたからビックリしただけ」


「不安か?」


「うん、私が将来王妃様なんてちゃんと出来るかなって……」

「ナナミなら大丈夫だ、困ったらオレがいるから」


突然扉を何回も叩く音が聞こえて話すのをやめた。


「はぁ~、セドラかもう気づいた」


「セドラさん?」


「来たのはセドラだ。あいつの気配がする」


気配……?


「オレは戻る。セドラには来なかったと言っておけばいい」


「クラウドっ!」


クラウドの姿はパッと消えてしまった。


「ナナミ様、誰か来たようです。こんな夜遅くに誰なんでしょう。多分護衛が通したのなら大丈夫だと思います。開けてもいいですか?」


奥の部屋からリマさんが出てきた。


「うん、開けてあげて」