「ルシダが言っていたんだ。お前はもうこの世にはいないと……信じたくはなかった」
「どうしてこんな事になったのか解らない……。気がついたら足元に自分が倒れていて私は自分が死んだなんて信じられなかった。
夢みてるんだ、そうだ宮殿へ行こうクラウドに逢いたい、そう思ったら宮殿の中にいたの。
そしたらビックリしたわ私とそっくりな女の子がいたんだもの。それで急に躰が引っ張られて気がついたらナナミの中にいたの」
「ずっとナナミのなかに?」
「いたわ。だからね解ってしまったクラウドはナナミを好きなのね?」
ディアナの泣きそうな顔にクラウドは胸が痛くなる。
ナナミに対して惹かれ始めてる気持ちにディアナは気付き更に傷つけていた。
「ナナミの事は気になってはいるけど……ディアナを想う気持ちは変わってない!」
「クラウド」
ディアナから泣きそうな表情が消え微笑む。
「オレはディアナの婚約者としては全然ダメだな。
ディアナが危ない時に一緒にいることも助ける事も出来なかった。最低だ」