いや……問題あるでしょ。さすがにディアナさんのフリをして王様と王妃様をだます事には気がひける。
というか何度も一緒に食事をしているならすぐにバレそうじゃない……。


「セドラさん、私はディアナさんに似ているって言っていたけど、まるっきり同じに振る舞うなんてできないよ。それに改まった食事のマナーなんて良く解らない」


「大丈夫ですよ。王様と王妃様は細かいことにはこだわりませんから」


「でも、ディアナさんになりきる自信ないし私抜きじゃダメ?」


「大丈夫です。そんなに不安がらないで下さい。何かあればクラウド様が助けて下さるはずです。では三日後の夜に」


「ちょっとセドラさんっ」


セドラさんは呼び止めようとしたのに無視して部屋から出ていってしまった。


「ナナミ様、さっそくドレスを決めないといけませんね」


リマさんはにこやかにそう言ってクローゼットまで私を引っ張って行った。