やだ! こわい……。 「女、顔を上げろ」 近くにいた一人が下を向いたままの私のアゴを乱暴に掴んで 上に上げた。 「お前はっ!……ディアナ無事だったんだな」 「ディアナ様!!」 「下がれ」 グレーの瞳の男の人の命令で突き付けられていた剣は放れた。 「この者は俺の大事な婚約者。 今後、傷つけるような事があってはならない」 何? どうなってるの……。 わけが分からないまま七海は別の広い部屋に連れて来られた。