Love their

「ま、来るんだったら来てから注文すればいっか…」

「冷めちゃうしね…」


そう言いながら壁際に再びメニューを立て掛けた。


里子とは長い付き合いで、大抵のお互いの好みは知っているはずだったが、知らないこともあるんだ…。


レイは何気に思いながら残りのお茶を流し込んだ。



―お待たせしました。


湯呑をテーブルに置いた時、店員が生ビールを2つ運んできた。


「あれ…」


「まぁ、一杯ぐらい飲んだら?」


昨日はかなり飲んだ為、今日は休肝日にしようとパスしておいたのに。


サトルが勝手に注文していた。


冷えたジョッキに溢れそうに弾ける白い泡。


不思議なもので要らないと思っていても目の前にすると身体が欲求していた。


「ってか、これで飲んだら絶対欲しくなる」


「じゃ、飲めばいいじゃん」


「ま、そうだけど」


話しながら軽くジョッキ同士を傾け縁を当てて一応の乾杯をする。



すぐ口に当てると、一度お茶で温められた身体に鋭い冷たさが染み渡る。


一口飲んでジョッキから手を離すとサトルは半分程一気に飲み干し軽くなったジョッキを持ちながら言った。


「今日、一応、祝いだしな」