『お待たせしましたぁ!』


威勢のよい店員の掛け声と共に新たに串焼きが皿に置かれた。



「げぇ〜っまた皮って…」


「いいの。食べたいの!」



レイは熱々の串焼きを頬張りながらサトルを横目で見た。




「レイがそんなに皮フェチだなんて今知ったよ…俺」



サトルが残ったビールを煽りながら肩を落とした。




「ってか、そういう私も里子がフカヒレ好きって知らなかったし〜?」



肩を落としたサトルの背中をこづきながら言った。





里子は念願の海外店舗への配属が決まって先月行ってしまった。



サトルから聞いて空港まで見送りに行った。



あれ以来初めて顔を合わせたけど、言いたいことを言えた里子はいつも通りだった。




そんな里子にホッとした。




『あんた達、別れたらいいのにね〜♪』




なんて相変わらずの毒舌で旅立って行った。





「それは…いいっこなしだろ〜?」



肩を落としたサトルがレイの頬をつねった。




「うっそ〜、もういいんだけどね。ってかホントに何もしてないのぉ〜?」



「してね〜って……でも…」