レイもまた目頭が熱くなるのを感じた。




彼の後悔。




完璧に見えた彼の弱い部分を晒けだしてくれたことにレイは涙を抑えることが出来なかった。




「僕が病室に戻った時……父は眠るように息を引き取ったんだ…あぁ、思ったよ…ついに一人になったんだな…って…」




彼は目頭を指でぐっと押さえると笑顔になった。





「レイ……ごめんね…」



彼がレイに向けて言う。




「ううん…。いいの。聞かせてくれてありがとう…」


彼の見つめる目があまりにも寂しそうで、深い深い黒目の奥に引き込まれそうになった。




話してくれて…嬉しい。




彼の弱い部分も全部、受け止める。




貴方が罪を背負っていると思うならば、





私が半分背負ってあげたい。






そして許された未来があるならば、






一緒に作っていこう。








ずっと、一緒に……。