Love their

私の携帯番号を聞いた。



言われるがままに答えたらサトルはすぐに目の前で発信した。




「これ、俺の番号だから」



そう言って席に戻った。




私は何も考えずに一応登録したんだ。





それから盛り上がった里子がカラオケを提案したけど、



いまいち乗り気のしなかった私は、




里子からサトルの友達の携帯番号を渡されて。



それをトイレのゴミ箱に捨てて帰った。





それから、忘れた頃に。




サトルを思い出して。




ただ、パソコンのこと聞こうと思った。




初めはそれだけだった。




そしてサトルに電話した。






それから私たちの関係がはじまった。






「まさか、2人が出来てたなんて思いもしなかった…」



里子もまた思い出しながら言った。




「いつ、そんなことになった?いつ、私がサトルの番号教えた??」



里子がとめどなく言葉を綴る。




私だって聞きたいことはたくさんあるのに。





里子の方が私に聞きたいことが多いなんて。





何でも言い合えてたつもりが、





そうじゃなかったんだ。