Love their

「若い患者さん?」


「だろうな…お腹が痛いから来たって言ってな…丁度救急当番の日だったからかなり待たされてたみたいで、このベンチに座って待ってたんだよ…」


「ふーん…」


レイはにこにこしながら話す運転手の横顔を目だけで見ながら聞いていた。


「で、丁度俺もな客が途切れたからここで今みたいに色々話してたんだよ…」


運転手はそう言ってレイとの隙間を指差して笑った。

「へぇ…」


レイは何だか先が読めないが相槌を打ちながら聞いていた。


「30分ほど話しててな〜、その子自分の悩みとかをな、ただのタクシーのおじさん…俺にな、話してくれてな〜…で、その後どうしたと思う?」


半分流して聞いていた為かいきなり質問を振られて思わず焦ってしまった。


「えっっ?…分かんない」

レイの答えに運転手はだろ〜?と一人呟きながら話しだした。


「診察待ってたみたいだったのにな、妙にすっきりした顔しちゃってさ…話して治ったんだろうな、はっは〜そのまま帰ったよ…」


運転手は笑いながら結末を語った。


「へぇ…」


レイは運転手が何を言いたかったのかピンときた。